太陽光発電は損か?得か?
※大前提:太陽光発電を設置しても「オール電化」にしないとメリットは最大限に活かせません
太陽光発電は普通に電気代を払うより「得」
なぜ得か?それは…
「いくら払ったら、いくら戻ってくるか」で判断できます
まずは「太陽光発電をつけるのにいくら払うか」
★2021年4月現在の相場価格は(少し高めに見積もって)1kW30万円。標準的な5kWをつけるには5kW×30万円=150万円
★現在、太陽光発電の保証期間は25年間が主流です。ということは25年間は安心して発電してくれるとして…設置費用150万円÷25年間=1年あたり6万円(月5000円)を支払う25年ローンみたいなものです。
次に「太陽光発電でいくら戻ってくるか」
★太陽光発電が1年間でどのくらい電気を生み出してくれるか?
5kWのシステムなら年間5000kWh(一般的な平均値)
★電気は電力会社から1kWh24円(平均値)で買っています。つまり、5kWの太陽光発電が1年間で発電する量を電力会社から買ったとした時の値段は…
5000kWh×24円=12万円
5kWの太陽光発電なら、1年間で12万円戻ってきたと同じ意味となります。
ようするに、5kWの太陽光発電を設置すると…
1年あたり「6万円」を支払って「12万円」分の電気が戻ってくる
ということです。
このように純粋に考えれば誰が見ても「太陽光発電は得」ということがわかるのではないでしょうか。
現実には設置条件・メンテナンス費・経年劣化による発電量の低下なども考えなくてはいけません。しかし、ザックリ計算してもこのくらいのメリットが出るくらいまでの設置費用になってきたということです。
太陽光発電の設置条件が整っている方は「付けてないと損している」可能性があります。
太陽光発電の理想的な設置条件
屋根が広い
(4kW以上置けるが目安。片流れ・切妻が最適)
屋根の角度が30度前後
南向き
ローンではなく一括払いできる
雪が積もりづらい地域
海風が届かない地域
太陽光発電は最低でも3社以上の見積もり必須!
太陽光発電を設置する際の注意・警告として国民生活センターは、「1社だけの見積もりで決めるのではなく、必ず複数の見積もりを取り、じゅうぶん比較検討すること」を推奨しています。
ご自分で業者探しもいいですが、既に優良業者だけを取り揃えている一括見積りを利用するのが安心ですし、時間の節約になります。
現状ではこの仕組みを利用するのがベストな業者選定方法だと断言できます。
タイナビ>> | ソーラーパートナーズ>> |
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光熱費はどのくらい安くなる?
光熱費は正直「2~3割電気代が安くなる」程度
太陽光発電は昼間、太陽の光を浴びているときだけ発電します。なので昼間使う電力を、太陽光発電でまかなえることが出来る量で済めば光熱費は0円です。そして余った分は売電されます。余リがなければ売電はされません。
そして夜は電力会社から電気を買うことになるので、お金を払わないといけません。なので極論で言うと「夜に使う電気代だけを払う」感じです。
太陽光発電つけたのに電気代が変わらない?!
昼間ほとんど家におらず、電気を使うのは主に夜の方の場合、太陽光発電をつけたからと言って、支払う電気代はそんなに変わるものではありません。そのかわり売電収入が増えます。
(そもそも支払っている電気代が夜に使っていたものだから。太陽光発電をつけても夜は発電しないため、結局、電気代は太陽光発電を付ける前と変わらない)
逆に夜勤で昼間家にいる…しかも結構電気を使う方の場合は、電気代が極端に安くなり、売電収入が減る感じになります。
ただし結果的な収益はほとんど変わりません。
太陽光発電を設置したのに電気代がそんなに安くなっていなくても、売電収入があるから結果的には得はしています。どういうことかというと…
- 今まで月1万円の電気代だったのが7,000円になった
- それに加えて売電収入が1万円あった。
上記の例の場合、電気代は3,000円しか安くなっていませんが、売電収入で10,000円儲かっています。ということは…
「3000円+10000円=13,000円得している」
ということです。(電気を買う金額と売る金額の割合によって変わってきます。24円で電気を買う…19円で電気を売るという場合だと、電気使用量を増やしたほうが得…ということになります。>>売電価格 最新情報はこちら)
こういったケースこそ、昼間ほとんど電気を使っていなかった家庭が太陽光発電を導入した際に「太陽光発電つけて損した…」「意味ないじゃん…」と思ってしまいがちなことです。
くれぐれも、光熱費だけを見て「太陽光発電つけて損した!」と早合点しないように注意してください。
オール電化でどのくらい光熱費が安くなる?
オール電化にしただけで「電気代がひと月7000円安くなった事例」
上記の例だとオール電化を導入したことで光熱費が「ひと月で約¥7000安くなっています」
さらに計算してみると…
- 1年で¥84,000-
- 10年で¥840,000-
- 20年で¥1,680,000-
…も得することになります!20年経つとものスゴイ金額になります。
そしてこれが太陽光発電は元が取れると言われる所以でもあります!
オール電化の2大メリット
- 一般家庭に比べ、夜間(23~7時)の電気代が相当割安になる(電力会社によりますが昼間の1/3~1/5になるようです)。
- でも昼間は割高になる
- オール電化割り引きも適用される。
オール電化の料金プランは夜間に安くなるプランが多くあります。なので電気を安く買える夜間に、今まで朝~昼間にしていた電気を使うことを行うことができれば、電気代は相当安く済ませることが出来ます。
昼間使う電気の量が減れば、売電できる量が増えることになるので、電気代も安く出来るし、売電収入も増やすことが出来るということです。
ここが太陽光発電を設置するならオール電化にした方がいい最大の理由です。自分の努力次第の部分もありますが、努力さえすればその威力は凄まじいものが期待できます。
夜間に上手く電気を使う具体例
「炊飯と洗濯はタイマーを利用して朝の7時までに終わるように設定しておく」
「充電機能のあるテレビなら、夜間に充電しておく」
このように、オール電化だと夜間の電力を使用・充電しておくことでかなりの節約になります。
もし仮に、普通の電気料金プラン(従量電灯)だったとしたら、昼も夜も料金は変わらないので経済的メリットはありません。
ただ、環境には貢献できています。しかし、それだけで満足してしまうより、ちょっと普段の生活リズムを見直すだけで、長期的に見れば多大なる経済的メリットを得られる可能性があります。
朝方の生活に帰ると、健康にも良いですよ!
災害が起きて停電したとしても、一番早く復旧するのは電気という事実があります。東日本大震災でも、熊本地震でも電気が一番早く復旧しています。
- 電気 1週間前後
- 水道 1ヶ月前後
- 都市ガス 1~3ヶ月(プロパンガスは10日前後)
よくあるオール電化に否定的な意見として「オール電化で停電したら何にもできなくなってしまう。だから電気とガスは分けておいたほうが災害時に強い!」というのがあります。
しかし、電気が止まればガスを使う機器もほとんど使えなくなります。そもそもガスも電気制御がほとんどですし、なにより復旧するのが一番早いのが電気です。なのでオール電化は停電時のリスクではなく、メリットということです。
そして災害時の電気が復旧するまでの1週間のあいだ、太陽光発電が付いていれば自立運転機能があるので、必要最低限の電気機器は使うことができます。
オール電化の注意点
- 深夜の電気代は安くなるが、昼間の電気代は従量電灯契約より高くなってしまう!
- 小さな子供やお年寄りがいて、昼間たくさん電気を使わなければいけない場合だと、今までよりも電気代が上がってしまう可能性がある。
ただしこれは太陽光発電が設置していない状態でオール電化にした時のことで、太陽光発電と組み合わせれば、トータルでみれば格段に電気代を下げられる可能性が高まります。
世の中の常識とは真逆の電気料金の仕組み
”たくさん量を買うほど安くなる”…これが世の中の商品売買取引する際の常識として今はあります。それは一般消費者が物を買うときよりも、業者が仕入れをする時のほうがより明確にわかります。どこの業者も仕入れ値を少しでも安くすることで利益を増やそうとするからです。
しかし、電気料金に関しては全くの逆で、「使えば使うほど単価が高くなる」ように設定されています。(従量電灯契約の場合)
例:東京電力(スタンダードプラン)
第1段階 | 0~120kWh未満 | 単価19.88円 |
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第2段階 | 121~300kWh未満 | 単価26.46円 |
第3段階 | 301kWh以上 | 単価30.57円 |
※三段階料金制度
省エネ推進などの目的から昭和49年6月に採用された。電気の使用量に応じて料金単価に格差を設けた制度。
- 第一段階:ナショナル・ミニマム(国が保障すべき最低生活水準)の考え方を導入した比較的低い料金
- 第二段階:標準的な家庭の1ヶ月の使用量をふまえた平均的な料金
- 第三段階:やや割高な料金
一般家庭が1年間に使う電気の量は?
「平均 5500kWh前後」
この情報で太陽光発電につながることは、「4kWの太陽光発電で、家庭で使う電力の約7~9割をまかなえる」ということです。
主要電気機器の使用電力例
エアコン | 電子レンジ |
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太陽光発電の4kW(4000W)というパワーは、停電時でフル出力の時、一般家庭で最も消費電力が多いと言われているエアコンだけなら3台、電子レンジだけなら5台同時に動かすことが出来るということです。
一生にかかる光熱費(生涯光熱費)
「1,000万円以上確定!」
一生のうちに電気代としていくら払うものなのか?答えは「1000万円以上」は間違いなく払うことになります。これは決して大袈裟な数字ではありません。
例えば…
4人家族 | 一般的な月額平均光熱費(ガス給湯器・ガス調理器の場合) |
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電気代 | ¥12,000 |
ガス代 | ¥8,000 |
合計 | ¥20,000 |
とした場合、30歳~80歳までの50年間で「月々2万円×12か月×50年=1200万円」も支払う計算になります。
ちなみに1ヶ月5000円違うだけで、50年後には300万円の差が出ます!
電気代の今・昔
毎月支払っている「電気・ガス・灯油…などといった光熱費」は一生払い続けるローンみたいなものです。その中でも最近ではオール電化の影響もあり、電気代がメインとなってきています。
ただ、電気代はいつも同じ価格というわけではありません。世界情勢などによって大きく変動します。
<電気代の推移グラフ>
今後もさらに原油価格高騰によって電気料金の値上げも十分に考えられることです。そういった時のために太陽光発電や蓄電池を使った「電気の自給自足」が注目されているということです。
とはいえ電気代のために他の出費(食費・交遊費など)を抑えることもなかなか難しいところです。それだったら「少しでも安く」…ということでこまめな節電をしているご家庭もありますが、実際のところ自動引き落としにしているせいか「現在いくら払っているか正確にはよくわからない」…といったご家庭が大半のようです。
我が家にピッタリの電気料金プランを見つける方法
電気料金プランも自由化され、自分の家にあった最適なプランを選ぶことができれば、それだけで簡単に電気代を安くすることが出来ます。
逆に、自分の家にあってないプランを選んでしまうと、今よりも電気代が高くなる危険性も持っています。
特に「太陽光発電+オール電化」の住宅の方は自分だけで判断せず、「今現在、我が家にはどのプランがあっているのか?」という判断は、プロに聞いてみることが一番安心だと思います。
でんきの比較”インズウェブ”
太陽光発電と太陽熱温水器の違い
太陽光発電システム |
●太陽の「光」を利用する。 |
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太陽熱温水器 |
●太陽の「熱」を利用する。 |
基本的に屋根の上にパネルが載っているのは太陽光発電と同じです。
しかしパネルと一緒に水を貯めるタンクも屋根の上に付いているので、見た目がちょっと違います。
太陽熱温水器と同じように、エコ商品で太陽光発電と間違えやすいものに「OMソーラー」と言うものがあります。
OMソーラーとは
・太陽の「熱」を利用する
・新築時にしかできない
・屋根の一部がガラスになっている
<仕組み>
①屋根の下に空気層を作りその空気を暖める
②その空気を室内に循環させて部屋全体を暖める
(夏は暖かい空気を外に逃がし家を涼しくする)
さらに、太陽光発電と相性のいいエコ商品に「エコキュート」と言うものがあります。
エコキュートとは
・深夜の電気を利用したシステムです
・大気の熱を利用したシステムです
・ガスや火を使わないので排気がなく、まさに「エコ」